指導員審査 論文 教則 10

どうも。「管理人のり」です。

今回は、「教則 10」ということで、

「自動車に働く自然の力」

を、お届けしたいと思います。


「自動車に働く自然の力」について述べなさい。(50)

  • 自動車に働く自然の力
    • 1 車が動き続けようとする力と停止しようとする力
      • (1) 摩擦抵抗の利用
        •  運動している物体は、外からの力を加えない限り、そのまま運動を続けようとする。これを慣性の法則という。走行中の車はギアをニュートラル入れても走り続けようとする慣性がある。この車を止めるには、ブレーキの摩擦抵抗を利用する。つまり、慣性を摩擦抵抗でコントロールする訳である。しかし、摩擦抵抗には限界があり、その限界内でコントロールできない時は、ブレーキをかけても車を止めることが出来ず、衝突したり路外に飛び出すこととなる。摩擦抵抗の限界は常に一定ではなく、ブレーキ装置の状態やタイヤと路面との摩擦係数によって大きく変わる。
      • (2) 車の停止距離
        •  ブレーキをかけても、車はすぐには止まらない。停止するまでには、空走距離と制動距離をあわせた停止距離が必要である。危険が発生しても、安全に停止できるような速度で運転することが必要である。
          • ① 制動距離が長くなる要因
            •  運転者が疲れていたりする時は、危険を認知してから判断するまでの時間が長くなるので、空走距離が長くなる。
          • ② 制動距離が長くなる要因
            •  路面が雨に濡れていたり、タイヤがすり減っている場合は、摩擦係数が著しく小さくなるので、制動距離が長くなり、乾燥した路面でタイヤの状態が良い場合と比べると二倍程度になることがある。 また、重い荷物を積んでいる場合も制動距離が長くなる。このため、過積載をすると、制動距離がさらに長くなるので危険である。
        • (3) 効果的な制動方法
          •  交差点や一時停止場所などで停止をしようとする場合には、十分に手前からブレーキペダルを軽く踏み、2~3回ブレーキランプを点滅させ、制動予告をしたあと徐々にブレーキを強くし、停止位置にあわせるように、踏み加減を調節しながら停止するようにする。 この方法は、後続車の追突を避けるのにも有効である。
          •  危険を回避するため、やむを得ず急停止をする場合は、ハンドルをまっすぐにし、タイヤをロックさせないような強さでブレーキを強くかける。 ブレーキを一気に強くかけ、タイヤをロックさせてしまうと、制動距離が長くなり、ハンドルもきかず、横滑りを起こすこともある。このような場合は、慌てずにハンドルをしっかり保持しブレーキは緩めないようにする。
      • 2 荷物の積み方等と車の安定性
        • (1) 荷物の積み方による安定性の変化
          •  重心が高いほど車は不安定になるので、積み荷の高さには注意が必要であり、積み荷が左右平均しない場合も、重心が一方に片寄るためハンドルをとられたり緩いカーブでも横転する可能性がある。 また、走行中ブレーキをかけると、重心が前に移動するため、後輪がロックしやすく、不安定になる。
      • 3 カーブ、坂道での運転
        • (1) カーブ、曲がり角での運転
          •  カーブや曲がり角を曲がる時にハンドルを切ると慣性による遠心力が働く。 遠心力は速度の2乗に比例し、ハーブの半径が小さいほど遠心力は大きくなる。 カーブなどでは常に遠心力が働くことを考え、カーブの手前では十分に速度を落とす必要がある。
        • (2) 坂道、山道での運転
          •  上り坂では、車の重量と勾配の度合いに応じた勾配抵抗が車にかかるので大きな力が必要となり、下り坂では、勾配による加速がつくので速度を押さえる力が必要になる。このため、勾配の度合いに応じたギアチェンジやブレーキ操作が要求される。 また、山道や坂道は、カーブが多く見通しも悪いうえ、道幅が狭い、路面が悪い、落石の恐れがある、片側が崖になっているなど悪条件が重なるので、慎重な運転が必要である。
      • 4 速度と衝撃力
        •  衝撃力は速度と重量に応じて大きくなり、また、固い物に瞬間的にぶつかった時の衝撃力は大きくなる。たとえば、時速60キロメートルでコンクリートの壁に激突した場合は、約14メートルの高さから落ちた場合と同じ程度の衝撃力を受ける。 車が衝突すると、運動エネルギーによって、その車や衝突した相手の物を破壊したり、跳ね飛ばしたりする。 この衝突エネルギーは、車の速度の2乗に比例して大きくなるので、速度が速ければ速いほど衝突による被害は大きくなる。 衝突の被害を少しでも小さくするために、衝突直前まで減速をするようにする。

いかがでしょうか?

「自動車に働く自然の力」(50)

長い解答例になりましたが、この、解答例に、二輪の事も付け加えた方が良いかもしれませんね。その場合は、「(3) 効果的な制動方法」を省いても構わないかと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます(^^)/

少しでも参考になれば幸いです。

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教則 10 「自動車に働く自然の力(50)」

次回は、「教則 11」を、お届けしたいと思います。

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